鳥の鳴き声に、
車の行き交う音。
耳に聞こえる喧騒の音。
その音は、ホントは鳥の鳴き声でも無けりゃ
車の行きかう音じゃないんです。
空に浮かぶ雲、
前方に見える山々。
それらの景色も、ホントは
空に雲が浮かんでいるわけでもなく、
前方なんてなく、山々でもない。
起こっていることが起こっているだけ。
その現象があるだけ。ってのが真実なんですが、
この真実は、
鳥が鳴いているのでもなく、車が行きかってるのでもなく、
空に雲が浮かんでいるというのでもないんですよね。
?
何を言っとるんじゃ?
って思われるかもしれませんね。
でも、
鳥が鳴いてるとか、空に雲が浮かんでいるとかね。
それって、起こってることじゃなくて、
思ってることなんですよね。
思ってることっていうのは、
あくまでもイメージですから、物語なんです。
鳥とか、雲とか空とか、
そういったレッテル以前のもの。
それが起こってるんです。
雲と空といったように分けられないんです。
自分自身だと思っている感覚も、起こっている現象に溶け込んだひとつです。
溶け込むというと語弊がありますが、
分かれてないんです。
ホントは分かれてないものを、分けて理解する。
そやって思っていることに埋没して、あれこれと思い悩む。
この物語の中で、あれこれと思い悩んでも、無意味なんです。
無意味とか聞いちゃうと、なんていうか、無駄なんやー。
って思ったりするかもしれませんが、
そういう事じゃなくて、ただただ一人相撲をしてただけ。
という事です。
一人相撲は刺激的で面白く、退屈をしのげるんですね。
ですが、そこには何かしらの意味があるわけじゃない。
という事です。
起こってる現象を、受け入れようとか、許そうとか。
そんなことをする必要はありません。
なんていうか、その現象しかないわけで、
それを受け入れるとか許すとか、そんな別の存在。
その現象から一歩離れて、それを受け入れたり、許したり、許せなかったり、、、
そんな存在は、いてないんです。