兼好法師という人の随筆で、徒然草という古典読み物がございます。
その随筆の中で有名なのが
「仁和寺にある法師」というお話なんですよねん。
有名な話ですので、詳細はおいておいて、
かいつまんで内容を説明するとすると、
仁和寺にというお寺のおしょさんが、
かの有名な石清水八幡宮にお参りに行った!と自慢しとったけど、
実は行ったのはその八幡宮じゃなくて、そのお宮さんがある山の麓の
付属のお宮さんやった。
あそこのおしょさん、アホやなぁ〜。。。。
やっぱ、どんなことでも、教えてくれる先生っちゅうのはいたほうがええですなー。
みたいな話なんですけどね。
ま、仁和寺とかそういうお寺のおしょさんは、今で言うところの超エリートやったんでしょうねぇ。
で、それを兼好法師っちゅうおっさんがクサしてる。みたいな話なんやと思います。
ま、いずれにせよ、この話にあるようにどんなことにも先生に教えてもらうのがいっちゃん近道や。って言う話なんですけどねー。
英会話にしろ、ギターにしろ、独学よりは先生についたほうが楽ですもんね。
先生の知識を吸収するっちゅうことでね。
かくいう僕もね。
クラシックギターはかれこれ5年くらい先生について練習してるんですけど、上達はイマイチです。。。
ま、この原因は普段全然練習してへんから。ってことで、先生のせいじゃないんですけどねん。
ま、この先生と生徒という関係性ですけど、
先生は身につけるべき何かを提供し、生徒が受け取る。
ちゅうね。
そんな関係なんやと思うんです。
でも、
非二元とか悟りとかいう、こういった話については、
この関係性が全然適さないんですよねー。
というよりは、この関係性がめっちゃ邪魔にさえなるんとちゃうん?
って思うんです。
なんで適さへんのん?
といいますと、
まず、
こういった話についてはね。
先生は差し出すべき何かを持ってないからなんです。
でね、生徒さんにしたら、何かを受け取ろうとしちゃうと、
全然違う方向性になってしまう。
っていうね。
そういうジレンマがあるんです。
なので、この話については、
何かを得ようとすることを諦めてしまわんとどうにもならんのですよねー。
で、いくら先生がそういったとしても、
先生と生徒という関係性がすでに、与えてくれる偉い人と受け取る生徒。
っていうね。
大前提がすでに出来上がってしもてますのでねー。
その大前提がもう、めっちゃ邪魔になるんですよねー。
生徒さんが真面目であればあるほどね。
何かを得ようと頑張っちゃうのでねー。
そーゆーことじゃないんです。
つまり、何かしらの能力なんていらんわけでしてね。
でもって、悟った人というのもおらんのです。
金魚鉢のなかに数匹の金魚がいたとしてね。
そのうちの特別な一匹だけが、金魚鉢の中の水を独り占めできるか?
といいますと、そんなんありえないじゃないですか。
だって、水は金魚のものではないんですからねぇ。
だからといって、この水は金魚と密接に関係しておるわけでもありまして、、、。
うん。
変な例えでわかりにくいことは百も承知ですが、
まあ、この話もこんな感じのことなんです。
いくら金魚ががんばろうが、水を自分のものにできないのと似とるんです。
うーん。
例えは、海の中の魚にしといたほうが良かったかなぁ?
ま、いいか。
まあ、そう言うわけですのでね。
どの先生がより悟ってるか?といったこともありませんでして、
あなたも先生も同じだけ、最初から悟っておるわけでございます。
なんか、差があるという思いが幻想やというわけです。
すごそうな坊主頭のおしょさんも同じなんです。
なので、生徒でいる。弟子でいる間は、誤解が続くことになるんですよねー。
あ、これは別に先生が金取るのはあかんとかそう言う話じゃないですからね。
時間を割いてお金をもらうのも自由ですのでね。誰かが文句を言うことでもないですし、
それが嫌やったらスルーしときゃええ話ですので。
うまい飯屋だーと思ったら行けばいいですし、ここマズイなーと思ったら行かなきゃいいだけの話ですのでねー。
なんなもなさというこの話は、分離された自分というまな板の上に持って来て、
何にもなさを振る舞う。みたいな話やなくて、
何にもなさという自由の中で、
湧き上がってくるワクワクに自由に乗っかったらええねんで、
遠慮することもなく、気兼ねすることもなく、っていうことですのでねー。
なので、そういったイベントに行って、
先生から何かを与えてもらおう、コツを会得しようというんじゃなくて、
言ってはる話に対して、
何か、自分の中でファッとかポッとか反応する部分があるとするなら、
先生はほったらかしといて、自分の中のファッを見てみればええねん。
っていうことですねん。
話を「教え」として捉えるんじゃなくて、
自分で確かめてみるそのヒント、案内板くらいに捉えとったらいいんじゃないかな?
って思います。
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